HDDからデータを取り出す方法|パソコンが壊れたときの安全な確認手順

HDDからデータを取り出す方法と壊れたパソコンから安全にデータを救出する手順を解説するイメージ PC・データトラブル
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パソコンが起動しなくなったとき、「中にある写真や仕事のファイルだけでも取り出したい」と考えることがあります。

パソコン本体が故障していても、内蔵HDDが正常なら、HDDを別のパソコンへ接続してデータを取り出せる場合があります。

一方で、

  • HDDからカチカチ音がする
  • 別のパソコンにつないでも認識されない
  • 容量がおかしい
  • フォーマットや初期化を要求される

といった状態では、単純なコピーでは済まない可能性があります。

大切なのは、「パソコンが壊れた」のか「HDDそのものが壊れた」のかを分けて考えること。

この記事では、HDDからデータを取り出せるケースと、SATA-USB変換ケーブルを使う方法、避けたい操作、データ復旧を検討する目安まで順番に解説します。

  1. まず症状から取り出し方法を判断する
  2. パソコンが起動しなくてもHDDが無事ならデータを取り出せることがある
  3. HDDを取り外す前に確認したいこと
    1. HDDから異音がしていないか
    2. HDDの種類を確認する
  4. SATA HDDからデータを取り出す基本的な方法
    1. 1. パソコンの電源を完全に切る
    2. 2. HDDを取り外す
    3. 3. SATA-USB変換機器へ接続する
    4. 4. 別のパソコンへ接続する
  5. HDDが開けたら「重要なデータから」コピーする
  6. 古いWindowsのHDDを接続するとアクセス権を求められることがある
  7. HDDは見えるのにドライブとして表示されない場合
  8. 「フォーマットしてください」と表示されたら止まる
  9. 削除したファイルだけ取り戻したい場合
  10. SATA-USB変換を試してよいケース
  11. 自力での取り出しを止めた方がよいケース
  12. HDD本体が故障しているならデータ復旧を考える
    1. HDDを認識しない・自力で取り出せない場合は専門サービスへの相談も検討する
  13. データを取り出せたら別の場所へバックアップする
  14. 外付けHDDが認識されない場合
  15. HDDからカチカチ音がする場合
  16. よくある質問
    1. 壊れたパソコンからHDDを取り出せばデータは見られる?
    2. HDDをUSBへ変換するだけでデータは取り出せる?
    3. 「フォーマットしてください」と出たらどうすればいい?
    4. カチカチ音がしていてもUSB変換を試していい?
    5. HDDから取り出したファイルは同じHDDへ保存していい?
  17. まとめ

まず症状から取り出し方法を判断する

最初に現在の状態を確認してみましょう。

状態最初に考えること
パソコンは起動しないがHDDに異音はないHDDを別PCへ接続してデータを確認
外付けHDDとして正常に認識する必要なデータからコピー
HDDは認識するがファイルを開けないデータの重要度を確認して慎重に対応
「フォーマットしてください」と表示必要データがあるなら実行しない
カチカチなどの異音がする通電や操作を増やさない
別PCでもHDDを認識しないHDD本体の故障も検討
HDDを落とした後から使えない物理故障を疑って慎重に対応

つまり、

HDDが正常に読める → 自分でコピー

HDD自体に異常がある → データ復旧を優先

という分け方が基本です。

パソコンが起動しなくてもHDDが無事ならデータを取り出せることがある

パソコンには、HDD以外にも多くの部品があります。

たとえば、

  • 電源ユニット
  • マザーボード
  • メモリ
  • ディスプレイ
  • Windows
  • 起動領域

などに問題が起きると、HDD自体が正常でもパソコンが起動しなくなる場合があります。

そのため、

「パソコンが起動しない=HDDのデータも失われた」

とは限りません。

HDDを取り外して別のパソコンへ接続し、正常に認識されれば、保存されているファイルをコピーできる可能性があります。

HDDを取り外す前に確認したいこと

HDDから異音がしていないか

まず耳で確認してください。

「カチカチ」「カコンカコン」「ガリガリ」など、これまでとは明らかに違う音が続いている場合は、単純な接続トラブルではない可能性があります。

その状態で、

取り外す → 別PCへ接続 → また電源を入れる

と何度も通電するより、必要なデータがあるかを先に判断した方がよいでしょう。

HDDの異音については、HDDの異音・カチカチ音は故障?原因とデータを守る対処法で詳しく解説しています。

HDDの種類を確認する

内蔵ストレージには複数の種類があります。

今回、一般的なSATA-USB変換ケーブルで接続しやすいのは主に、

  • 2.5インチ SATA HDD
  • 3.5インチ SATA HDD

です。

一方、

  • M.2 SATA SSD
  • NVMe SSD
  • 独自形状のストレージ

などは接続方法が異なります。

見た目だけで判断せず、HDDやSSDに記載された型番・インターフェースを確認してから変換機器を選びましょう。

SATA HDDからデータを取り出す基本的な方法

1. パソコンの電源を完全に切る

内蔵HDDを取り外す場合は、まずパソコンをシャットダウンし、電源ケーブルを外します。

ノートパソコンの場合は、機種によってHDDの取り外し方法が異なります。

分解に慣れていない場合や、メーカー保証が残っている場合は、メーカーのマニュアルやサポート情報を確認してください。

無理にケースを開ける必要はありません。

2. HDDを取り外す

HDDへ接続されているSATAケーブルや電源ケーブルを取り外します。

デスクトップPCでは3.5インチ、ノートPCでは2.5インチHDDが使われているケースが多くあります。

ここで注意したいのが、HDD本体を分解しないことです。

取り外すのはパソコンからHDDを外すところまで。

HDDそのものの金属カバーを開ける作業は別物です。

3. SATA-USB変換機器へ接続する

取り外したHDDを別のパソコンへ接続するには、SATAをUSBへ変換するケーブルやアダプターを利用できます。

正常なSATA HDDを別PCへ接続するときの変換アダプター候補

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たとえばサンワサプライの現行 USB-CVIDE7 は、SATA接続の2.5インチ・3.5インチHDDとSATA SSDをUSBへ接続できる製品です。USB-AとUSB-Cの両方に対応しています。3.5インチHDDでは付属ACアダプターによる電源供給が必要です。

ここは重要です。

2.5インチHDDと3.5インチHDDでは必要な電力が違うため、3.5インチHDDではACアダプター付きの製品を選ぶ方が分かりやすいでしょう。

4. 別のパソコンへ接続する

変換アダプターへHDDを取り付けたら、別の正常なパソコンへUSB接続します。

正常に認識されれば、エクスプローラーなどからHDDを開ける可能性があります。

ここでファイルが見えたら、まず確認だけで終わらせず、重要なデータから別のストレージへコピーしてください。

仕事のデータ、家族の写真、動画など、失うと困るものから順番に確保します。

HDDが開けたら「重要なデータから」コピーする

HDDが正常に表示されると、「全部まとめてコピーしておけばいい」と考えがちです。

もちろんHDDの状態が安定しているなら問題ありません。

ただ、古いHDDや不調の兆候があるドライブでは、長時間の読み込み中に症状が悪化する可能性もあります。

そのため、

最重要データ → その他の必要データ

という順番でコピーする方が安心です。

たとえば、

  1. 仕事・学校関係のファイル
  2. 写真・動画
  3. 制作データ
  4. 再ダウンロードできないファイル
  5. その他のデータ

という優先順位を付けておくと迷いません。

古いWindowsのHDDを接続するとアクセス権を求められることがある

以前Windowsで使っていたHDDを別のパソコンへ接続すると、ユーザーフォルダーを開く際に管理者権限を求められることがあります。

HDDが正常であれば、Windows側のアクセス権による表示であるケースもあります。

ただし、BitLockerなどで暗号化されているドライブは別です。

暗号化されている場合、パスワードや回復キーが必要になることがあります。

「開けない=HDD故障」と決めつけず、表示されているメッセージを確認してください。

HDDは見えるのにドライブとして表示されない場合

エクスプローラーにHDDが表示されていなくても、Windowsがディスクそのものを認識していることがあります。

その場合は「ディスクの管理」で状態を確認できます。

Windows 10・11では、

スタートボタンを右クリック →「ディスクの管理」

から開けます。

Microsoftも、ディスクの管理をWindows標準のディスク・ボリューム管理ツールとして案内しています。

ここでは、

  • HDDが表示されているか
  • 容量が正常か
  • ドライブ文字があるか
  • オフラインになっていないか
  • 未割り当てになっていないか

を確認します。

ただし、「初期化されていません」や「未割り当て」と表示されたからといって、必要なデータがあるHDDをそのまま初期化する必要はありません。

状態を見ることと、変更することは分けて考えてください。

Windows でのディスク管理 | Microsoft Support
Windows のディスクの管理を使用すると、新しいドライブの初期化や、ボリュームの拡張/圧縮など、記憶域に関する高度なタスクを実行できます。

「フォーマットしてください」と表示されたら止まる

古いHDDを接続すると、

「ドライブを使うにはフォーマットする必要があります」

と表示される場合があります。

中のデータが必要なら、そこでフォーマットを実行しないでください。

Microsoftも、既存ボリュームをフォーマットすると、そのパーティション上のデータが失われると明記しています。

ここで考えたいのは、

HDDを再利用したいのか

それとも、

HDDに残っているデータを取り出したいのか

という違いです。

データが目的なら、再利用のための操作を先にする必要はありません。

削除したファイルだけ取り戻したい場合

HDDそのものは正常に認識されていて、「間違えてファイルを削除した」というケースなら、ソフトウェアによるファイル回復が選択肢になることがあります。

Microsoftには公式の「Windows File Recovery」があり、削除されたファイルを回復するためのツールとして提供されています。NTFSでは状況に応じてRegularまたはExtensiveモード、FAT/exFATではExtensiveモードを利用する仕組みです。

また、Microsoftは回復元と保存先を別ドライブにするよう案内しています。

これは重要です。

復旧したデータを同じHDDへ保存すると、まだ回収できていない領域へ新しいデータを書き込む可能性があります。

ただし、

HDDが認識されない
カチカチ音がする
接続が何度も切れる

という状態は、単純な誤削除とは話が違います。

その場合、復旧ソフトを何種類も試すより、HDDの状態を優先して判断しましょう。

Windows ファイル回復 | Microsoft Support
Windows File Recoveryアプリを使用して、削除され、ごみ箱にない失われたファイルを復元または回復する方法について説明します。

SATA-USB変換を試してよいケース

自分でHDDを取り出してUSB接続を試しやすいのは、次のような状態です。

  • パソコン本体が故障しただけと考えられる
  • HDDから異音がしない
  • 落下や水濡れがない
  • HDDが以前まで正常に動いていた
  • SATA HDDだと確認できている
  • 別PCへ接続すると正常に認識する
  • ファイルを普通に開ける

こうしたケースなら、SATA-USB変換機器を使って別PCへ接続し、必要なデータをコピーする方法があります。

自力での取り出しを止めた方がよいケース

反対に、次の症状があるなら無理に作業を続けない方がよいでしょう。

  • カチカチなどの異音がする
  • HDDがまったく回転しない
  • 別PCでも認識されない
  • 認識と切断を繰り返す
  • 容量が0Bなど明らかにおかしい
  • 落下後から認識しなくなった
  • 「フォーマットしてください」と表示される
  • HDDへアクセスするとパソコンが固まる
  • バックアップがなく、データを失えない

特に、

異音+認識しない

という組み合わせでは、SATA-USB変換ケーブルを変えながら何度も通電することを優先しないでください。

HDD本体が故障しているならデータ復旧を考える

パソコンからHDDを取り外せても、HDDそのものが故障していれば、別PCへつなぐだけでデータを取り出せるとは限りません。

たとえば、

  • モーターやヘッドなど内部部品の問題
  • 基板の故障
  • ファイルシステムの破損
  • 不良セクタ
  • 落下・衝撃による物理障害

などが考えられます。

バックアップがなく、仕事のデータや家族の写真などをどうしても取り戻したいなら、HDDに対応した専門のデータ復旧サービスへ相談する方法もあります。

HDDを認識しない・自力で取り出せない場合は専門サービスへの相談も検討する

パソコンからHDDを取り外せても、HDDそのものに障害がある場合は、SATA-USB変換ケーブルで別のパソコンにつないだだけではデータを取り出せないことがあります。

特に、

  • カチカチなどの異音がする
  • 別のパソコンでもHDDを認識しない
  • 認識と切断を繰り返す
  • 容量が正常に表示されない
  • 落下後から使えなくなった
  • バックアップのない重要データが残っている

といった状態では、何度も接続方法を変えて通電するより、現在の状態を保ったまま専門サービスへ相談する方法があります。

デジタルデータリカバリーは、HDD・外付けHDDを含む記録媒体のデータ復旧に対応している専門サービスです。 パソコン本体の故障なのか、HDDそのものに障害があるのか判断できない場合も、現在の症状を伝えて相談してから対応を決めることができます。DDR公式でもHDDをデータ復旧の対象機器として案内しています。

仕事のファイルや家族の写真など、失いたくないデータが残っている場合は、何度も通電や復旧作業を試す前に専門サービスへの相談を検討してください。

重要なのは、

「新しいHDDを買うこと」と「古いHDDからデータを取り出すこと」は別

だという点です。

取り戻したいデータがあるなら、先にデータの確保を考えましょう。

データを取り出せたら別の場所へバックアップする

無事にデータをコピーできたら、同じトラブルに備えて保存場所を見直しておきましょう。

大切なファイルを、

パソコンのHDDだけ

に置いていると、その1台が壊れただけで再び同じ問題が起きます。

少なくとも、

パソコン本体+外付けHDDやSSD

のように2か所へ保存しておくと安心です。

特に写真や仕事のデータなど失いたくないものは、クラウドを含めて複数の場所へ残す方法も検討してください。

外付けHDDが認識されない場合

取り出した内蔵HDDではなく、もともと外付けHDDとして使用していたドライブが認識されない場合は、USBケーブルや電源なども確認ポイントになります。

その場合は、外付けHDDが認識しない原因とデータを消さずに試す対処法を参考にしてください。

HDDからカチカチ音がする場合

HDDを接続したときに「カチカチ」「カコンカコン」といった異音が聞こえるなら、データコピーより先にHDDの状態を考える必要があります。

HDDの異音・カチカチ音は故障?原因とデータを守る対処法で、避けたい操作や復旧を考える基準を詳しく解説しています。

よくある質問

壊れたパソコンからHDDを取り出せばデータは見られる?

HDD自体が正常なら、別のパソコンへ接続してデータを読み出せる場合があります。

SATA HDDなら、対応するSATA-USB変換ケーブルやケースを利用する方法があります。

ただし、HDDそのものが故障している場合は別です。

HDDをUSBへ変換するだけでデータは取り出せる?

HDDが正常で、接続規格が対応していれば可能なケースがあります。

2.5インチ・3.5インチSATA HDDではUSB変換機器を利用できますが、3.5インチHDDでは別途電源が必要になる製品が一般的です。

使用するHDDと変換機器の対応を必ず確認してください。

「フォーマットしてください」と出たらどうすればいい?

中のデータが必要なら、すぐフォーマットしないでください。

フォーマットはHDDを利用できる状態に整える操作であり、データを取り出すための操作ではありません。

カチカチ音がしていてもUSB変換を試していい?

重要なデータがあるならおすすめしません。

異音はHDD内部の問題を示している可能性があります。

何度も通電して試すより、データの重要度を判断して復旧方法を考えましょう。

HDDから取り出したファイルは同じHDDへ保存していい?

データ復旧を目的とする場合は避けた方がよいでしょう。

特に削除ファイルの復旧では、Microsoftも回復元とは別のドライブを保存先にするよう案内しています。

まとめ

パソコンが起動しなくなっても、HDD自体が正常ならデータを取り出せる場合があります。

SATA HDDなら、

パソコンからHDDを取り外す → SATA-USB変換機器へ接続 → 別PCで認識 → 重要なデータからコピー

という方法が候補です。

一方、

異音がする、別PCでも認識されない、フォーマットを要求される、容量がおかしい

という場合は、無理にコピーを続けない方がよいでしょう。

まず、

パソコン本体の故障なのか、HDD本体の故障なのか

を切り分ける。

そのうえで、データを自分で取り出せる状態ならバックアップし、難しい場合は専門的な復旧を検討してください。

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